PowerShot S90
広角レンズの画角と解像度
2010/03/23
Canon PowerShot S90の広角端の焦点距離は28㎜、水平画角は65.5°になる。 これは、狭いのか広いのか? 一昔前のズーム・レンズつきコンデジは、ワイド端35㎜と相場は決まっていた。 28㎜からスタートなんて聞けば、「ほぉ~凄いワイド!」と感心しきりだった。
それが、いまや、ワイド端28㎜はあたり前、それより広いのがゴロゴロしている。 更に、ソニーが始めたスイング・パノラマは、他のメーカもチラホラ搭載を始めている。 こちらも、PCに画像を吸い上げた時点で、既にパノラマになっているのだから、広義の超広角撮影と言える。
これらに、8㎜全周魚眼レンズを加えて、画角の違いを検証した。 同時に、画角が拡がるにつれ、解像度が落ち画質が悪くなるのが定説だが、本当にそうなのか調べた。
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枠色 |
35㎜換算
焦点距離 |
水平画角 |
画像サイズ |
画素数 |
横/縦 |
| PowerShot S90 |
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28mm |
65.5° |
3648 x 2736 |
1000万 |
1.33 |
| Cyber-shot DSC-WX1 |
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24mm |
73.7° |
3648 x 2736 |
1000万 |
1.33 |
EOS Kiss X2
EF-S10-22mm F3.5-4.5 |
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16mm |
97°(?) |
4272 x 2848 |
1200万 |
1.5 |
Cyber-shot DSC-WX1
スイング・パノラマ
標準サイズ
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175° |
4912 x 1080 |
530万 |
4.55 |
PTGuiで 正距円筒図変換
(Nikon COOLPIX P5100
FC-E8 フィッシュアイ)
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176° |
2632 x 1130 |
300万 |
2.33 |
Nikon COOLPIX P5100
FC-E8 フィッシュアイ |
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8mm |
180° |
2992 x 2992 |
900万 |
1 |
Cyber-shot DSC-WX1
スイング・パノラマ
標準サイズ |
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256° |
7512 x 1080 |
810万 |
7 |

画像比較
画像をクリックすると、オリジナル・サイズの画像を別ウィンドウに表示する。
PowerShot S90

低感度時のノイズレスに自信があるのか、シャープネスが高く、鼻筋が通ったシャッキとした画像になっている。 DPPの周辺光量補正が効いている。
Cyber-shot DSC-WX1

ホワイト・バランスはAUTOだが、黄砂が飛んでいるような濁った色合いになった。 周辺減光も目立つ。 S90との差は、わずか4㎜、されど4㎜だ。 画角は縦にも拡がるので、見た目の違いは大きい。 S90ではフレームに入らなかった手すりの影が写っている。
EOS Kiss X2,EF-S10-22mm F3.5-4.5

S90と同じく、ホワイト・バランスはAUTOだが、色合いは大きく異なる。 旧EOSでは、晴天時の日中、ホワイト・バランスをオートにすると、青色が強くなる。 太陽光の黄色被りを避けてのことだろうか? 焦点距離10㎜、35㎜換算16㎜は王者の貫禄だ。 DPPによる歪曲補正や周辺光量補正が効果的に働く。
DSC-WX1 スイング・パノラマ 標準サイズ

いい加減に振り回しても、水平を保っている限り、ずれなく縫い合わせしてくれる。 難しいのは、端からスイングを始めるので、狙ったセンターを、期待通り真中に持ってこれるかどうかだ。 フレームの中央部を使ってStitchしているので、24㎜広角撮影時に見られる周辺部の画像の流れを避けることができる。
全周魚眼レンズ写真をPTGuiで正距円筒図に変換

Nikon COOLPIX P5100とFC-E8フィッシュアイ・コンバーターで撮影した画像をPTGuiで変換した。 水平方向は、スイング・パノラマと変わらないが、垂直方向の拡がりが強みになる。 水平画角173度、垂直画角143度に設定し変換すると、

いちだんと垂直方向の画角が拡大した。 このように、水平方向だけでなく垂直方向にもワイドになるのがメリットだ。 撮影は、パノラマのように狙ったセンターを外す心配もないし、水平方向に高速で移動する被写体にも対応できる。 欠点は、遠近効果が強調されることと、画素数が少ないこと。
Nikon COOLPIX P5100,FC-E8フィッシュアイ・コンバーター

前述の正距円筒図の元写真。 P5100の1:1フォーマットの画素数は900万でも、周囲の黒い部分を除くと700万画素以下になる。 円形なので、取り回しが難しいが、中心に向かって延びる線路が歪曲していないことなど、使う値打ちもある。
DSC-WX1 スイング・パノラマ ワイド・サイズ

画角は256度、背中の方まで見える。 ただし、縦横比は1:7の短冊型で、どうにも、ホームページやブログに載せ難い。 FlashパノラマやQuickTimeVRへの変換が必要になってくる。
解像度比較

番号が示す部分をピクセル等倍で切り抜いた。
1.センター部分のピクセル等倍切り抜き
PowerShot S90
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Cyber-shot DSC-WX1
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Kiss X2,EF-S 10-22mm
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WX1 スイング・パノラマ 標準
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PTGui 正距円筒図
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COOLPIX P5100,FE-E8
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WX1 スイング・パノラマ ワイド
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- センターはいずれのレンズでも、おいしい部分なので、それなりに写っている。
- 画素数の少ないPTGuiとP5100は苦しい。
2.センター右
PowerShot S90
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Cyber-shot DSC-WX1
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Kiss X2,EF-S 10-22mm
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WX1 スイング・パノラマ 標準
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PTGui 正距円筒図
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COOLPIX P5100,FE-E8
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WX1 スイング・パノラマ ワイド
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- WX1は画像の流れが気になる。 これでも、片ボケ修理後なんだけど...
- 同じWX1でもスイング・パノラマはフレーム中央部だけ使ってStitchするので、画像の流れは見られない。
3.センター下
PowerShot S90
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Cyber-shot DSC-WX1
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Kiss X2,EF-S 10-22mm
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WX1 スイング・パノラマ 標準
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PTGui 正距円筒図
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COOLPIX P5100,FE-E8
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WX1 スイング・パノラマ ワイド
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- スイングパノラマ、PTGui、P5100+FC-E8は解像度不足で、線路の砂利が確認できない。
4.更に左寄り
Cyber-shot DSC-WX1 
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Kiss X2,EF-S 10-22mm
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WX1 スイング・パノラマ 標準
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PTGui 正距円筒図
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COOLPIX P5100,FE-E8
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WX1 スイング・パノラマ ワイド
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- PowerShot S90の広角端28㎜はフレーム外。
5.もっと左
Kiss X2,EF-S 10-22mm

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WX1 スイング・パノラマ 標準
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PTGui 正距円筒図
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COOLPIX P5100,FE-E8
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WX1 スイング・パノラマ ワイド
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- Cyber-shot DSC-WX1 広角端24㎜は脱落。
6.画角180度付近
WX1 スイング・パノラマ 標準

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PTGui 正距円筒図
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COOLPIX P5100,FE-E8
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WX1 スイング・パノラマ ワイド
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- EOS Kiss X2+EF-S10-22㎜でも画角180度は撮れない。
- ここに至っても、スイング・パノラマの解像度が落ちないのは、りっぱ。
7.180度越え
WX1 スイング・パノラマ ワイド

結論
広角レンズでは、画像の歪曲は避けられないので、ソフトウェアによる補正が必要になる、特にレンズが小さいコンデジはそうだ。 ただでさえ、周辺部で画質が落ちるのに、この補正が追い討ちをかける。 フレーム端での画像の流れは、レンズ性能が主な原因だが、ソフトウェアによる歪曲補正の副作用でもある。
パノラマは画角を拡げるために使うが、フレームのセンター寄りを使ってStitchするので、結果的に周辺部の劣化部分は捨てられる。 画像の全領域で均一な画質を得るために、パノラマを使うのも一手かも知れない。
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