お気楽バーダー2->ニコン D300、D40で撮る上野動物園の野鳥

第一回 撮影機材

カメラ本体

 

 動物園に持ち出すカメラは、キヤノン EOS 1DmarkIIとオリンパス E-510から、ニコン D300とD40に変わりました。 ひょっとして ニコ爺の仲間入り? そう考えると、ちょっと気分が落ち込みそうになります。 

D300とD40は、どちらもニコンのデジタル一眼カメラで、Fマウント/DXフォーマットの共通点以外、まったく互換性がありません。 記録メディアはD300がCFでD40はSD、バッテリーやバッテリーチャージャーも違います。 操作手順も異なり、D300はカメラ設定ボタン(ISO感度、シャッターモード、AFモード、AFエリアモード)で、上面表示パネルを見ながら設定しますが、D40には設定ボタンはなくて、液晶モニターを見ながら行います。

思うにD300の設計思想は、”ファインダーから目を離さずカメラ設定が出来ること”だと解釈しているのですが、バーダーはAFモードやAFエリアモード、ISO感度、露出補正は、ファインダーをのぞく前に行います。 ですから、D40のように液晶モニターで一元的に設定できるほうが好ましく、特に、シャッター半押しだけで液晶モニターが自動消去する点を気に入っています。 このメニューによる設定は、E-510とも共通で機種が変わっても戸惑いがありません。 なお、三脚に固定した場合は、圧倒的にメニューによる設定の方が使いやすく、D300では上面表示パネルが見えないので、その都度Infoボタンを押して液晶モニターに表示させるか、ファインダーをのぞいて確認しなければなりません。

視野率約100%、倍率0.94倍を誇るD300のファインダーはさすがに見やすく、ピントのずれも難なく確認できますが、95%/0.8倍のD40でも、AFの大ボケが確認できないことはないし、ファインダーのセンターで鳥を補足するので、視野率が気になることもありませんでした。

D300は液晶画面もデジカメ・モニターとしては異例の92万画素、VGAであれば30万画素で充分なのに3倍もの画素を使って画素補間をしているそうで、さすがに滑らかに再生されます。 帰りの新幹線で画像のチェックをした際、D40で撮った画像もD300で観たかったのですが、残念ながら記録メディアが異なるため不可能でした。 2.5インチ23万画素のD40でも、ピンボケのチェックなどは問題なく行えました。 このように優れた表示能力を持つD300の液晶画面が、ライブビューを使ったピント合わせでは表示の滑らかさがあだになって、画素数が少ないEOS 40DやE-510より合わせ辛いと感じました。 これは、40DやE-510の液晶モニターは画素数が少ない分、表示が荒くなるので、見やすくするためエッジ・シャープネスが強くかけられているからだと思います。 再生時の表示倍率は、D300もD40とも拡大/縮小ボタンを押して変更しますが、EOS 40Dでも同様です。 先日まで使っていたE-510は、コマンドダイヤルで自由自在に変更でき、素晴らしい操作性でした。

ニコン D300 縦グリップ (MB-D10)

D300には、高速連写を可能にするMB-10D マルチパワーバッテリーパックを装着し、秒8コマ実現のためにバッテリーはニッケル水素電池、サンヨー エネループを8本を使っています。 電池の持ちが心配でしたが、今回の上野動物園では、500~600ショット/日 + 帰りの新幹線での画像チェック を交換なしに乗りきり、しかも帰宅時バッテリーインジケータは”フル”を示していました。 ニッケル水素電池使用時のバッテリインジケータは当てにならないそうですが、特に節電しなくても1000ショットはOKじゃないかと思います。

フィールドで電池8本を交換するのも大変だし、カメラバッグの中で電池がゴロゴロしそうなので、スペアとしてMS-D10 単3ホルダーを購入しました。 3000円ちょっとで、MB-D10に添付されているのと同じ物です。 収納ケースもついているので便利です。

レンズ

今回、3本のレンズをD300とD40に装着しました。

AF-S Nikkor VR ED 70-200mm F2.8G

先代の動物園限定長玉レンズ EF70-200mm F4L is より一段分明るく、開放でF2.8です。 たった一段違いですが、シャッター速度 1/50が 1/100で、1/250は1/500と、より高速なシャッター速度で撮影できるようになり、動き回る鳥たちをぶれずに撮る確立は高くなりました。  逆に失ったのは、携帯性です。 EF70-200mm F4 isは705g、かたや VR 70-200mm F2.8Gは1400gで倍増です。 EF300mm F4L isより重いのに200mm止まりは、ちょっと辛いです。

AF-S VR Micro Nikkor ED 105mm F2.8G

以前、こちらに書きましたが、少々期待はずれかなぁ~? と心配でしたが、後述の方法でマクロ時のVRの効きの悪さをカバーし、高速シャッターが必要な場面では、 50mm F1.4Dに任せて、マクロの特徴を生かすように使ってみましたが、ビックリするほどの描写で、その解像度の高さにホレボレです。

Ai AF Nikkor 50mm F1.4D

カワセミのダイビングや餌台に集まってくる鳥たちを、定点カメラのように固定して連写するのには、50mmの広い画角が役立ちました。 また、F2.8より二段分明るく、ISO1600に感度アップすれば、薄暗い鳥舎の中でも1/500位のシャッターが使えるので、飛んでいる鳥も何とか撮影できました。 カメラ本体の駆動モータでAFが作動しますので、D40ではフォーカスエイドによるセミ・オートAFになりますが、駆動モータを内蔵しているD300では、そこそこのスピードで合焦します。 動物園で使う万能レンズだと思います。

秘密兵器

上野動物園では戸外のバードケージには鉄格子がはまっていますが、バードハウスや日本の鳥の鳥舎内は、ガラスで仕切られています。 ガラスはどの角度からでも見やすくていいのですが、外光や照明が反射し、フレアがかかったり、撮影している自分の影や、通路を歩く人の姿が写りこんだりもします。 これらを避けるために、レンズフードの先をガラスに密着させて撮影します。

初日には、VR 105mm F2.8G マクロのVRが効かないので、手振れ防止のために一脚を持っていきました。 でも、レンズフードの先をガラスに密着させると、ガラスの手前にある手すりが邪魔になって一脚が立て難いし、あちこち飛び回る鳥相手ですから、撮影位置やガラス面に対する角度もその都度変化しますので、一脚はめんどくさくて使い物になりませんでした。

VR 105mm F2.8Gのレンズフードは筒状なのでガラスに密着しますが、それはガラス面に対して直角に構える時だけで、少しでも斜めに構えると光が入ってきます。 VR 70-200mm F2.8Gにいたっては花形フードでまったく役立たずです。 そんな中で 50mm F1.4Dのレンズフードだけは素晴らしい働きをしてくれました。

50mm F1.4Dには専用レンズフードがついていませんので、店員さんが選び出してきたレンズフードも一緒に購入しました。 このレンズフードはヨドバシ価格400~500円のゴム製です。 その時は、フード長不足で光の遮断には役に立たないがレンズの保護位にはなるだろうと思っていました。 ところが、動物園では想定外の大活躍です。 ゴム製なので直角だろうが斜めだろうがガラスに吸い付くように密着してくれます。 レンズをガラスに押さえつけるので、一脚や三脚を使わなくても、ブレ防止になります。 金属製のレンズフードでは、ガラス面までの目測を誤り、”ゴッツン”とフードの先をぶつけることが多々あり、鳥をビックリさせたり、自分の心臓にも悪影響でしたが、ゴム製ですから少々強くガラスに当てても無音です。

初日の帰路、駅前のヨドバシで、VR 70-200mmとVR105mmマクロ用の二つのラバー・レンズフードを購入しました。 合わせて1000円でおつりが戻る価格でありながら、残り二日間、強力な外光反射吸収装置 かつ レンズフード内蔵手振れ防止装置として大いに働いてくれました。 

唯一の問題点は、VR 70-200mm F2.8GとVR 105mm F2.8G マクロはインナーフォーカスなので大丈夫ですが、50mm F1.4Dはシャッター半押しでAFを作動させると、本体の駆動モーターが動きだし、”ギ~~ングッグッ”とレンズフードが回転し、レンズがせり出します。 力を入れてガラスに押し付けていると、壊れるのではないかと少しビビリます。

機会があれば、水族館でも試したいと考えています。

ハクバ製ラバーレンズフードの効果

以下の画像は、

1.仕切りガラスから離れて撮影
2.金属製専用レンズフードの先端をガラスにつけて撮影
3.ゴム製レンズフードをガラスに密着させて撮影

カメラ・レンズとも異なり、被写体までの距離、撮影時間、カメラ設定値もバラバラなので厳密なテストではありません。 Nikon CaptureNXを使って、未編集でJpeg出力。

オリジナル画像の縮小画像


Nikon D40 VR 70-200mm F2.8G 200mm f2.8 1/40 ISO 800



Nikon D300 VR 105mm F2.8G MACRO f3.0 1/80 -1EV ISO800



Nikon D40 VR 70-200mm F2.8G 200mm f2.8 1/30 -2/3EV ISO800

ピクセル等倍切抜き画像




CaptureNXのヒストグラム

ガラス面から離れれば離れるほど、反射光の影響を受けフレアが発生したようなしまりのない画像になります(①)。 それに、ガラスとカメラ間の距離が広がりガラスの汚れも無視できなくなります。

標準で添付されているレンズフードの先端をガラス面にあてて撮るだけでも(②)、相当の効果がありますが、外光が遮断しきれないので、少しモヤッとした画像になります。

ラバー製レンズフードをガラス面に密着させると(③)、ほとんどの外光が遮断できるので、より高いコントラストで、黒い部分が引き締まってきます。 さらに、レンズをガラス面に固定させているので、1/30でもブレがありません。

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